今日は南越前町のK様邸へ伺い、耐震改修についてのご相談をお受けしました。
建物は明治17年(1884年)建築の、築約140年のお宅です。
長い年月を重ねた建物であることに加え、これまでにも改修を重ねてこられているため、現状を丁寧に確認しながら、どのような進め方が適しているかを整理していく打合せとなりました。
これまでの経緯を踏まえて、今後の進め方を考える
K様は、以前から当社にご相談や工事をご依頼いただいているお客様です。
社長の父とは以前から面識があり、私自身も過去の改修工事で関わらせていただいているため、今回もこうしてお声がけいただけたことをありがたく感じました。
これまでに当社で改修に携わってきた経緯があるからこそ、単に「築140年の古い建物」として見るのではなく、どこにどのような手が加わってきたかも含めて現状を見ていくことが大切になります。
長く住み継がれてきた家ほど、建物そのものの歴史と、そこに重ねられてきた改修の積み重ねの両方を踏まえて考える必要があります。
今回も、そうした背景を共有したうえで、現況の確認から今後の診断や改修方針につなげていくことが大切だと感じました。
伝統構法の可能性と、既存改修を踏まえた見極め
建物は明治17年(1884年)建築の、築約140年のお宅でした。
築年数から考えると、基本的には伝統構法の特徴を持つ建物である可能性が高く、一般的な木造住宅と同じ前提だけで耐震性を判断するのは難しい面があります。
一方で、このお宅はこれまでの改修の中で、当社でも在来的な工法による補修や改修に関わってきています。
そのため、建物全体を一律に捉えるのではなく、元々の構法の特徴と、後年に加わった改修部分の状況の両方を見ながら評価していくことが重要になります。
耐震改修では、構法の違いを無視して一律に考えるのではなく、まず現況を整理し、どの部分にどのような耐震要素があるのかを把握することが出発点になります。
今回も、その前提を大切にしながら進める必要があることをお伝えしました。
全体改修だけでなく、部分的な耐震対応も視野に
K様からは、耐震改修にはある程度のご予算は考えているものの、今後の暮らしや老後資金とのバランスもあるため、どの程度の改修が現実的なのか知りたいというお話を伺いました。
また、建物が古く規模も大きいため、全体を一度に改修することへの不安もお持ちでした。
お話を伺うと、現在は使っている部屋がある程度限られており、生活の中心となる範囲も明確になっているご様子でした。
そのため、建物全体の一括改修だけでなく、居住の中心となる部分を優先して耐震性を高める方法も考えられることをお伝えしました。
また、耐震診断や耐震改修では補助制度を活用できる可能性があることもあわせてご説明しました。
まずは平面図作成のための採寸や、床下・小屋裏の簡易調査などの事前調査を行い、そのうえで耐震診断、改修方針の検討へ進む流れをご提案し、ご了承をいただいて打合せを終えました。
長く住み継がれてきた建物には、その家ならではの価値があります。
その価値を大切にしながら、構法の特徴や今の暮らし方に合った耐震改修のあり方を、これからも丁寧に整理していきたいと思います。
次回は事前調査に伺う予定です。

